今日は、しめ飾りづくりに参加してきました。
去年も参加して、「自分の手でお正月を迎えるための準備をする」ということが、なんだかとてもいいなと感じたからです。
子どもの頃は、年末になるとつきたてのお餅が用意されて、「あぁ、お正月が来るんだな」と自然に感じていました。
でも今は、パックの切り餅が当たり前で、必要なものはすべてスーパーで揃います。
門松やしめ飾りを飾らないお家も増えましたし、実は私自身も、以前は飾っていませんでした。
人は、少しでも暮らしを楽にするために、たくさんのものを生み出してきました。
電化製品や車などは、その代表例ですよね。
そのおかげで、私たちは本当に多くの恩恵を受けています。
一方で、昔ながらの作り方を知っている「作り手」は少しずつ減り、
意味や背景が知られないまま、次の世代に伝わらずに消えていったものも、きっと少なくないのだと思います。
すべてに参加することはできなくても、
「どういう意味があって、なぜそれが行われているのか」を知ることはできる。
お正月も、ただの年越しのお休みとして過ごすのは、少しもったいない気がします。
その意味を理解して迎えられたら、
「新しい年を迎えられること」そのものに、静かな喜びを感じられるのではないでしょうか。
今日は、宮司さんのご厚意で、しめ飾りづくりのあとに正式参拝もさせていただき、
新嘗祭でお供えされるお神酒もいただくことができました。
とろみがあって、とても美味しい濁り酒でした。
大きな出来事ではなくても、
こうした小さな喜びを、ひとつひとつ味わえること。
そして、知ることで、体験することで、
伝統が静かにつながっていくこと。
そんな時間を、これからも大切にしていきたいなと思います。
あなたは、お正月をどんな氣持ちで迎えていますか?
ただ過ぎていく行事としてではなく、
意味を知り、手を動かし、こころで味わうことで生まれる
小さな喜びを、来年はひとつでも多く感じられたら素敵ですね。


