興福寺五重塔

幸せ・こころ

先日、奈良の興福寺の五重塔の修復前の現場見学会があるというので行ってきました。現場写真の投稿はNGとのことで文章でお伝えとなりますがすごかった。

土台から一番上の宝珠と呼ばれるところまで足場が綺麗に組まれてカバーされていて、五重塔の一番上の五十の瓦を近くで見ることができました。前回の修理は明治33~34年にかけて行られたようでそこから125年ほど経っているそうです。ただ、その時の記録はあるけれど写真としては残っていないそうです。

屋根瓦が痛んでいるところや、木でできているので重さで歪んでいるところなどどのように修理をするのか検討しながらこれから10年ほどかけて修理をされるそうです。

興福寺五重塔は、光明皇后の発願により天平2(730)年に創建されたと伝えられていますが、その後、度々罹災し、再建が繰り返されてきました。現在の建物は応永33(1426)年に再建された塔だそうです。

それだけ昔に作られた木造建築が、火事や戦争、地震などいろんなことがあったのによく残っているなと感心するとともに、工事の人は、これから先自分の孫やもっとその先の時代でも見てもらえるように保存していきたいと語っておられました。それだけの年月が経っても残っている建物って、そうやって保存していこうという意識が無いと難しいものだし、最近そういう歴史的建造物に落書きなど被害を耳にすることが多いけれど、もう一度それがどれだけ素晴らしいものか、氣をつけて守ってくれている人に敬意をはらって観ることが大切だなって思いました。だって、見れることが当たり前じゃないですからね。

そして、私が一番興味が惹かれたのが、塔の真ん中に土台から相隣と呼ばれる一番上のところまで心柱と呼ばれる柱が通っていること。この心柱は塔を支えているわけではないそうですが、地震の揺れはこれがあることによって倒壊を免れているそうです。スカイツリーなどにもこの原理を使われているそう。

でも、これって人と一緒だなって思ったんです。人も芯がちゃんと通っていると周りの意見などに流されそうになってもちゃんと自分の意思で動ける。芯が無いとフラフラ周りに流されて自分が無くて苦しい。

最近、自然や人が作った者も人間も一緒だなって思うことが多いです。そう考えると何もかも愛おしい。愛おしいという氣持ちが生まれると人や物を大切にして感謝できる。そうしたらもっと住みやすい世の中になるだろうなって。

最近、いろんなことが騒がれていますが不安な氣持ちを抱くと不安なことがおこりやすくなる。愛と感謝を持って過ごしていると、嬉しいって思うことが起こりやすくなる。どれを選ぶかは自分次第ですね。

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