「私さえ我慢すればいい」
「これを言ったら怒られるかもしれないから、言わないでおこう」
「本当のことがバレたら嫌われるかも」
そんなふうに、自分の気持ちや言葉を飲み込んでしまうことはありませんか?
たまになら、それもひとつの優しさかもしれません。
その場を穏便に済ませたり、相手を思いやったり。
でも、それがいつもになるとどうでしょう。
「まあ、いいか」
「今回は私が我慢しよう」
そうやって小さな飲み込みを重ねていくうちに、それが癖になってしまうことがあります。
最初は些細なことだったはずなのに、だんだん本音を言わないことが当たり前になる。
そして、本当の気持ちを隠すことにも慣れてしまう。
すると、いつの間にか別の問題が出てきます。
それは、
自分の本心がわからなくなること。
本当はどう思っているのか。本当は何がしたいのか。
それが見えなくなってくるのです。
だって、ずっと本心を隠してきたのだから。
最近よく耳にする言葉があります。
「あなたはどうしたい?」
「どんなあなたでいたい?」
そんな問いを向けられても、
「うーん……」
と答えに迷ってしまう。
やっと答えを見つけても、
「これって本当に私の気持ち?」と疑ってしまう。
それは、自分をごまかすことに慣れてしまったからかもしれません。
本当はこう思っているのに。
本当はこうしたいのに。
その声を聞かないふりを続けていると、自分のこころとの距離はどんどん離れていきます。
そして、一番苦しくなるのは自分自身です。
こころと分離した状態で生きるのは、とてもエネルギーがいることだから。
もちろん、本音を言えば誰かに嫌われることもあるでしょう。
離れていく人もいるかもしれません。
反対に、仲が深まることもあるかもしれない。
それで離れていく関係なら、無理をしてつなぎ止める必要はないのかもしれません。
あなたが自分を偽ってまで守らなければならない関係は、本当に大切な関係なのでしょうか。
人生でいちばん長く付き合う相手は、自分です。
だからこそ、誰かのために自分を消してしまうのではなく、
自分のこころの声にも耳を傾けてあげてください。
少しずつでいい。
「私は本当はどうしたい?」
その問いに素直に答えられるようになったとき、
きっと今よりもっと楽に、自分らしく生きられるようになるはずです。

